桐朋学園模試を終えて

 今回は22人が試験を受けました。1位の生徒は84点でしたが、残念ながら合格圏内には入れませんでした。やはり何も指導していないので、形を使って絵を描くという事の意味が理解出来ない事とそのような発想が全く出来ませんでした。何もしないで桐朋に合格することの難しさを改めて知らされました。やはり甘くないです。6月からの桐朋クラスで徹底的に指導していきたいと考えております。

 今回の試験で全体的に問題だったのが、やはり「集団行動」でした。特にみんなで「相談する」ということは8割の生徒が出来ませんでした。これが特に点数が高いのが「成蹊」です。みんなで何かを作って遊ぶという形式の試験は成蹊の2日目の内容です。他にも相談して決めるのは、「早稲田実業」や「国立学園」なども必ず出題されている内容ですが、女子校をはじめ、かなり多くの学校の集団行動に入っています。

 最近の生徒達はおとなしくて、物わかりが良く、きちんと立つとか、静かに待つなどはほとんどの子供達が出来る様になります。(今までの模試の集団行動の内容)ただ逆に指示待ち人間が多く、自分で考えることは出来ません。

「誰かが言ってくれたら、賛同しよう」と他力本願なのです。でもしっかり聞いて、自分の物として賛同していなければ、その決まった内容で行動することが出来ないのです。今回も「良いよ」と賛同しながら、実際の行動は自分勝手なものでした。しっかり考えて判断し、自分の考えをお友達に伝えようとする事。またみんなで話がまとまらなかったら、まとめたり、諦めて譲ったりと大人の行動が出来なければならない、まさに人間性が求められる試験なのです。「桐朋・成蹊」はやはりそのポイントが大きいのだと思いました。そしてそれが一番今の子供に出来ないことなのです。(親の言う事を従順に聞くから優等生なのかも知れませんが、それだけでは駄目なのですね。)教室ではお母さんがいらっしゃるので、ふざけたりしない子供達が親の目がないことでの開放感から、ふざけてしまった子供もいました。

 また作品作りも3組が全く同じ内容を描いていました。机を前に向かせていても、隣ではなく、斜め後ろや前を真似するということも分かりました。似た様な作品(見た物ではなく、どこにでもある発想)も何人もおりました。倍率の高い桐朋では、「きらっ」と光ったものがないと、なかなか合格しにくいと思います。
 6月の桐朋クラスでは机をくっつけて、みんなに見えるように配置します。見せない様にするのではなく、子供達が見る事を前提に作業させることで、見てはいけないことを教えます。独自の発想が一番大事なのに、お友達の作品を真似たのではカンニングと同じだという事を少しずつ教えていきます。

 最後の「ゲームの指示行動」は一度でゲームを理解し、行動する難しさを再確認しました。頭では分かっていたつもりでも、指示を忘れてしまう。やっている間に好きな事をしてしまうなど、指示が聞けて行動出来た生徒も1割程度でした。実際の試験より何倍も簡単な内容であったにもかかわらず、「聞いて行動する力」が育っていない証拠でした。夏から始める「成蹊運動」で指示を覚え、記憶し行動する力を育てて行きたいと考えております。